How to

アプローチを車椅子でも通れる段差のないスロープにしたい。

車椅子の使用に限らず、道路や駐車スペースから玄関までにある程度の高低差がある住宅の場合、アプローチや勝手口付近にスロープをつけたいというご要望を伺うことがあります。

多くは自転車やバイク等の昇降用、あるいは歩行者用としてのスロープ設置のご依頼ですが、車椅子でのご使用をお考えの場合には車椅子利用者の視点に立って計画していただく必要があります。(ケアマネージャーさんがいらっしゃるようでしたら利用者さんにとってどういった方法がよいのか事前にご相談いただくとよろしいかと思います)

施工のポイント

  • 車椅子利用の場合の勾配は1/12~1/15以下(歩行用や2輪車用よりも勾配を緩やかに設定)
    ※屋外の場合は1/15が目安→10cmの高さをあがるのに1.5mの距離が必要となります。距離が取れない場合には少なくとも1/10以下に抑える→10cmの高さを1mの距離であがる。
  • 幅はおおよそ90cm以上必要
  • 手すりを設ける
  • 車椅子が脱輪しないよう両縁を立ち上げる
  • 距離が長い場合には途中に踊り場と呼ばれる平坦な場所を設ける
  • スロープの始点と終点に水平部分を設ける
  • 滑りにくい素材を選ぶ

このほかにも、スロープの上に屋根を設けていただくことが可能であれば、天気の悪い日でも雨に濡れずに出入りができるようになります。

また、足腰が強くない方がおられる場合や悪天候時の転倒を防ぐため、玄関ポーチはスロープだけにせず階段を設置されることをお勧めします。

スロープ5度-1.jpg

・歩ける方でもあまり足腰が強くない人にとっては、傾斜面を足で強く踏ん張ることができないため低めの階段が重宝します。
・悪天候の場合など、雨で濡れていたり雪で凍っていたりすると滑りやすく、階段があった方が安全です。

以上、アプローチ施工の際の参考にしてみてください。